プラスチックの話

plastic

金型

金型とは

溶かした材料を流し込む型である金型は、製品となる空洞を持ち、その空洞へ樹脂を流すための流路を配しています。さらに、製品を離型させるための突出し機構を備えています。
材質は以下の理由から、鉄が主流です。

射出圧力・
型締め圧力への耐性

加工性が良い

低コスト

比熱が低い

冷却効率や加工性の向上のため、アルミニウムや銅合金を使用する場合がありますが、剛性や耐久性の顧慮が必要となります。

金型

キャビティ
成形機に取り付けられる固定側のことで、雌型の彫刻面になります。

コア
金型の可動側のことで、一般にコアは成形品の裏側になり、突出し板・ピンを備えています。

金型製作工程

以下のような工程で、製品設計図の作成、それに基づく金型設計および製作が行われます。

金型製作工程

フライス加工

主軸の先端に取り付けた切削工具に回転を与え、対象物(ワーク)を切削する加工法

長所

・加工速度が速い
・重切削が可能

短所

・ワーク硬度の影響が大きい
・切削工具の精度の影響を受ける
・切削工具の強度に限界がある

フライス加工2

放電加工

電極を加工物(ワーク)との間に、アーク放電を発生させ、被加工物表面の一部を除去する加工法

長所

・細い部分の加工が容易
・マスターで事前に形状の確認が可能
・ワーク硬度の影響が少ない

短所

・加工速度が遅い
・マスターが別加工で必要
・ワークは導電性が必要
・エッジの形状はできない

放電加工1
放電加工2

ワイヤーカット放電加工

細いワイヤーを電極とする放電加工の一種

長所

・細い部分の加工が容易
・マスターで事前に形状の確認が可能
・ワーク硬度の影響が少ない

短所

・ワークは導電性が必要
・エッジの形状はできない

ワイヤーカット放電加工1
ワイヤーカット放電加工2